競馬新聞や出馬表を見ると、馬の名前の横に数字が２つ並んでいるのに気づきますか？
これが「枠番」と「馬番」です。

まず「馬番」から説明しましょう。
馬番は、各レースに出走する馬に割り振られた固有の番号です。
1番から最大18番まであり、出走馬が18頭以下の場合は、出走頭数と同じ最大番号までが使用されます。
例えば、10頭立てのレースであれば、1番から10番までの馬番が割り当てられます。
馬番は馬券を購入する際に必要になるので、しっかり覚えておきましょう。

次に「枠番」ですが、これは馬番をさらにグループ分けしたものです。
競馬場には、スタート地点にゲートと呼ばれる枠があり、このゲートごとに馬番が2頭ずつ割り当てられています。
このゲートの番号が枠番です。
例えば、1枠には馬番1番と2番の馬が入ります。
2枠には馬番3番と4番、というように続いていきます。
最大で9つの枠があるので、枠番は1番から9番まで存在します。
1つの枠に2頭ずつ馬が入るので、最大18頭が出走できるわけです。

図解で説明すると、以下のようになります。

+-----+-----+-----+-----+-----+-----+-----+-----+-----+
|
１
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２
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３
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４
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５
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６
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７
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８
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| 枠番
+-----+-----+-----+-----+-----+-----+-----+-----+-----+
| 1,2 | 3,4 | 5,6 | 7,8 | 9,10| 11,12| 13,14,15| 16,17,18| 馬番
+-----+-----+-----+-----+-----+-----+-----+-----+-----+

このように、枠番はゲートの位置を表し、馬番は各馬固有の番号を表しています。
競馬新聞や出馬表を見る際は、馬番だけでなく枠番にも注目してみてください。
なぜなら、枠番はレースの展開に影響を与えることがあるからです。
その詳細については、次の章で詳しく解説していきます。

1-2. 枠順はどうやって決まる？その仕組みを解明！

枠番はランダムに決まるのでしょうか？
それとも何らかの基準があるのでしょうか？

実は、枠順＿コンピューターよる抽選によって決定されます。
基本的には、金曜日の10:00に発表されており、馬番と枠番、出走表が公開されます。
しかし有馬記念だけは、公開抽選発表会が行われており、テレビやインターネットでの放送もされています。

1-3. 内枠有利？外枠有利？枠順の有利不利を徹底分析！

枠順によって有利不利があるって本当？
内枠・外枠それぞれのメリット・デメリットを、芝・ダートコースの違いや距離による影響などを交えて解説します。
データに基づいた分析結果も紹介します。

競馬では、スタート直後から激しいポジション争いが繰り広げられます。
少しでも有利な位置を確保するために、騎手たちは一瞬の判断と巧みなテクニックを駆使します。
このポジション争いにおいて、枠順が重要な役割を果たすことは間違いありません。

一般的に、内枠はスタート直後、コーナーまでの距離が短いため、有利だと言われています。
最内枠の1枠は特に有利で、「経済コース」と呼ばれる最短距離を走ることができます。
ロスなく走れるため、スタミナを温存できるというメリットがあります。
また、内枠の馬は他の馬に囲まれる形になり、風の抵抗を受けにくいという利点もあります。

しかし、内枠にもデメリットは存在します。
他の馬に囲まれることで、馬群に包まれる「包まれる」というリスクがあります。
前に馬が壁になり、思うように進路が取れないという状況に陥る可能性があります。
また、スタート直後に斜行する馬に影響を受けやすいというリスクもあります。

一方、外枠はスタート直後、コーナーまでの距離が長いため、不利だと言われています。
距離ロスが発生するため、スタミナを消費しやすいというデメリットがあります。
また、外枠の馬は他の馬よりも長い距離を走らなければならないため、不利になるケースが多いです。

しかし、外枠にもメリットは存在します。
他の馬の動きを見ながらレースを進めることができるため、有利なポジションを取りやすいという利点があります。
また、馬群に包まれるリスクが低いため、自分のペースでレースを進めることができます。
視界が開けているため、騎手は周りの状況を把握しやすく、冷静な判断ができます。

芝コースとダートコースでも、枠順の有利不利は異なります。
芝コースは、内側の芝が荒れていないため、内枠が有利になるケースが多いです。
一方、ダートコースは、内側のダートが荒れているため、外枠が有利になるケースもあります。

さらに、レースの距離によっても、枠順の有利不利は変化します。
東京2000m・中山2500ｍはスタート直後にカーブがあるため、外枠がかなりの距離を走らされてしまい、大きな不利を受けます。
新潟1000m・芝スタートのダートコースでは、内枠が不利になります。
新潟では、馬が走った跡が強く残っているため、馬場が荒れておりスピードが出ません。
芝スタートのダートコースの場合は、コースの形状により、スピードの出やすい芝コースを外枠の馬は走れるため、外枠が有利になります。

これらの要素を考慮しながら、枠順の有利不利を判断することが重要です。
競馬は、様々な要素が複雑に絡み合って結果が決まるスポーツです。
枠順だけにとらわれず、馬の状態や騎手の腕など、他の要素も総合的に判断して予想を立てるようにしましょう。

武井カイル