はじめまして。アパレル業界専門の生成AIアドバイザーみゆきです。アパレル業界で15年以上、川上から川下までの経験を元に、アパレル業界×生成AI活用法に関して発信をしていきます。

アパレル業界で長く仕事をしていると、在庫管理の難しさに頭を悩ませることは一度や二度ではありませんよね。私もそうでした。特に中小企業だと、限られたリソースの中で効率的に在庫を管理するのは本当に大変です。この記事では、生成AIを活用して在庫管理の悩みを解決する方法を、私の経験も交えながら3回に分けて具体的に解説していきます。

第1回：在庫管理の悩みを整理しよう！

在庫管理、本当に頭を悩ませますよね？
私もアパレル企業で企画生産開発に携わっていた時、いつも在庫のことで悩んでいました。
特に中小企業だと、人も時間も限られている中で、販売機会を逃さないように在庫を確保しつつ、過剰在庫を抱えてコスト増になるのも避けたい…このバランスを取るのが本当に難しいんです。

Excelで管理している方、在庫管理システムを導入している方、あるいは他の方法で管理している方など、様々な方がいらっしゃると思います。

どんな方法であれ、「もっと在庫管理をスムーズにしたい！」「在庫管理にばかり時間を取られたくない！」そう思っていらっしゃるのではないでしょうか？

まずは、ご自身の会社でどのような方法で在庫管理を行っているのか、そしてどんな課題を感じているのかを整理してみましょう。

例えば、

現在の在庫管理方法：Excel管理、棚卸し表を共有ドライブで管理
抱えている課題感：過剰在庫によるコスト増、欠品による販売機会の損失、在庫管理に時間がかかりすぎる
理想的な在庫状況：リアルタイムで在庫状況を把握、需要を予測し最適な量を発注

など、思いつくままに書き出してみてください。どんな些細なことでも構いません。悩みを明確にすることが、解決への第一歩です。

具体的な悩みを洗い出してみましょう（5W2H思考でスッキリ整理！）

さて、先ほどは在庫管理に関する漠然とした悩みを書き出してみましたね。今度は、その悩みをもっと具体的に見ていきましょう。

ここで役立つのが「5W2H」のフレームワークです。
「いつ」「何が」「どこで」「誰が」「なぜ」「どのように」「どれくらい」
この7つの視点から悩みを深掘りすることで、問題の本質が見えてきます。

例えば、「セール時期に在庫数がリアルタイムに把握できない」という悩みがあるとします。これを5W2Hで分解してみると、

いつ(When)：セール時期
何が(What)：在庫数がリアルタイムに把握できない
どこで(Where)：店舗、ECサイト
誰が(Who)：販売スタッフ、EC担当者
なぜ(Why)：在庫管理システムが古い、店舗とECサイトの在庫情報が連携されていない
どのように(How)：電話やメールで在庫確認をしている
どれくらい(How much/many)：欠品による販売機会の損失が10%発生

このように分解することで、「古い在庫管理システムを刷新する」「店舗とECサイトの在庫情報を連携させる」といった具体的な解決策が見えてきます。

では、皆様もご自身の悩みを5W2Hで分解してみましょう。
書き出す際は、箇条書きではなく、以下のフォーマットに沿って表形式で整理すると分かりやすいですよ。

いつ(When)何が(What)どこで(Where)誰が(Who)なぜ(Why)どのように(How)どれくらい(How much/many)

いくつか例を挙げてみますね。

例1）
- いつ(When)：シーズン終了後
- 何が(What)：過剰在庫が発生
- どこで(Where)：倉庫
- 誰が(Who)：私（企画担当）
- なぜ(Why)：需要予測が外れた
- どのように(How)：エクセルで管理、発注担当にメールで共有
- どれくらい(How much/many)：売れ残りが30%
例2）
- いつ(When)：新商品発売時
- 何が(What)：生産数が需要に合わない
- どこで(Where)：工場
- 誰が(Who)：生産管理担当
- なぜ(Why)：過去の販売データの活用が不十分
- どのように(How)：経験と勘に頼った発注
- どれくらい(How much/many)：初期生産数が過少で追加生産に時間がかかり、販売機会を逃した

このように、具体的な数字や状況を書き出すことで、問題点がより明確になります。ぜひ、ご自身の状況に合わせて、具体的な悩みを洗い出してみてください。

今回は、

・在庫管理の悩みを具体的に書き出す
・5W2Hを使って、それぞれの悩みを深掘りする
という2つのステップをご紹介しました。

次回、第２回では、在庫に関する悩みの原因を突き止めて、生成AIで解決する方法に関してお伝えしますね。お楽しみに！